
知識ゼロでもハマる面白くて奇妙な古生物たち
土屋 健 and 加藤太一
カンゼン / 2019-05-30
この本について
最近、情報を追いかけるだけで精一杯で、「世界の見え方が広がる瞬間」を久しく味わっていないな…と感じることがあります。仕事でも生活でも、目の前のことに意識が固定されてしまうと、視野がどんどん狭くなるんですよね。そんなときに古生物の本を開くと、時間のスケールも価値観も一気に引き伸ばされて、固まっていた思考がほぐれていく感覚があります。 この本が面白いのは、恐竜や古生物そのものより「何が証拠になり、どう解釈が変わってきたか」に触れられるところです。例えば、化石が“当時の成功者”だけを残しているという話は、今見えているものが世界の全てじゃないという当たり前を思い出させてくれますし、DNAの“賞味期限”の話を読むと、映画で見たようなロマンが現実ではどう扱われているのかが腑に落ちます。また、巨大トカゲの化石を巡って戦争中に略奪まで起きていたエピソードは、知の扱われ方の生々しさに触れられて妙に人間味があります。 不思議なのは、こうした歴史や事実を積み上げて読んでいくうちに、遠い時代の生物の話なのに、今の自分の物の見方まで少し変わるところです。現代の悩みからいったん距離を置きたい人や、ちょっと違う角度から世界を眺めてみたい人にはかなり合うと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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