
1日15分の読み聞かせが本当に頭のいい子を育てる
齋藤孝
マガジンハウス / 2020-06-04
この本について
子どもに絵本を読んであげたい気持ちはあるのに、「これで合っているのかな」とモヤモヤすること、けっこうありますよね。せっかく読んでいるのに、子どもが集中していなかったり、自分も惰性で声を出しているだけだったり。読み聞かせってもっと自然でいいはずなのに、どこか正解を探してしまう感じ、よくわかります。 この本が良かったのは、読み聞かせを「知育のテクニック」ではなく、ただの親子の時間として捉え直してくれるところです。たとえば、子どもが物語の主人公に気持ちを重ねているときに、親が「困ったね」と寄り添うだけで、子どもの中に“確かにつながっていた感触”が育っていく。あるいは、昔話のような名作を読むことが、文化を伝えるだけでなく、善悪の感覚や他者の気持ちを想像する土台になる。そういう視点が、読み聞かせを「何ページ読んだか」ではない時間に変えてくれます。 さらに、子どものペースに合わせて読む、声にちょっと情感を乗せる、気に入った一冊を何度も読む。そのどれもが難しいことではなく、むしろ親の肩の力が抜けるような提案ばかりです。親自身が絵本を楽しむことがいちばん大事、と言い切ってくれるのも救われました。 「読み聞かせに正解がある気がして、つい構えてしまう人」にほど届く本だと思います。子どもとの時間をどう育てていけばいいか迷っているとき、そっと背中を押してくれます。
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