
文学こそ最高の教養である (光文社新書)
駒井 稔 and コウブンシャコテンシンヤクブンコヘンシュウブ
この本について
仕事でも日常でも、「自分で考える力が落ちてる気がする」とか、「役に立つことばかり求めすぎて、読む楽しさを忘れてるかも」と感じる瞬間がありませんか。僕もそうで、つい即効性のある知識に流れがちなんですが、この本を読んで少し呼吸が深くなった気がします。 『文学こそ最高の教養である』は、文学を“実用”として扱わないところがまず心地いいんです。マノン・レスコーの奔走や、貴族社会の崖っぷち感みたいな具体的な物語を通して、人間がどこまで自由を求めてしまう生き物なのかを追体験させてくれる。読んでいるあいだだけでも、自分の「知らなさ」を素直に認められるようになるところが、この本の一番の効き目です。それに、言語の違いから見える思考の癖や、抽象性をどう扱うかという話が、普段のコミュニケーションにじわっと影響してくるのも面白いところでした。 役に立つかどうかを先に考えすぎている人ほど、こういう“遠回りの教養”に救われる瞬間があると思います。すぐに成果につながらなくても、読む前より世界の感じ方が少しだけ豊かになる。そんな変化を求めている人には、とても静かに刺さる一冊です。
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