
マッキンゼーが読み解く食と農の未来 (日本経済新聞出版)
アンドレ・アンドニアン、川西剛史、山田唯人
日経BP / 2020-08-25
この本について
農業や食のニュースを見ていると、「結局どこが本質的な課題で、どこから手をつければいいのか」がよく分からなくなることがあります。物流の人手不足、輸出の追い上げ、技術革新、気候変動…。それぞれ単体では理解できても、全体像となると急に霧がかかったようになる感覚、僕自身よくあります。 この本は、その霧を少しずつ晴らしてくれました。例えば、東北で朝に水揚げされた魚が夕方には東京に届くようになる、といった物流改革の“具体的な未来像”が描かれていて、ただの課題列挙で終わりません。また、ノルウェーが国家単位でサーモンのブランド管理をして輸出競争力を高めた話は、日本が海外で評価されながらも十分に活かしきれていない現状を考えるきっかけになりました。さらに、センサーやAIを使った灌水・施肥の自動化など、現場で何が起きているかが細かく描かれていて、「技術で何が変わるのか」の実感が持ちやすいです。 農業の話に見えて、実は「市場の変化にどう向き合うか」「どこで付加価値を作るか」というビジネス全般に通じる視点が多いので、食や農業に関わっていない人にも刺さると思います。特に、断片的な情報に振り回されがちな人ほど、全体像をつかむ取っかかりになる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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