
世界史を大きく動かした植物
稲垣 栄洋
PHP研究所 / 2018-06-18
この本について
仕事に追われていると、自分が何に支えられて生きているのか分からなくなるときがあります。食事もただ「流し込んでいるだけ」みたいになっていて、世界とちゃんとつながれていない感覚がある。こういうときに、この本は少し視界を広げてくれました。 読者が保存していた抜粋を見ていると、多くの人が「植物と人間の関係って、こんなに根本的だったのか…」というところに反応しているように思います。トウモロコシやコムギ、イネが世界を支えている構造とか、コメとダイズを組み合わせると栄養が補完される仕組みとか、仕方なく食べているのではなく、長い歴史を経て“そうならざるを得なかった理由”がある。その事実に触れるだけで、自分の毎日の選択が少しだけ深くなるんですよね。 特に刺さったのは、種子が「保存できる富」だったという話です。植物の都合が人間社会の仕組みを生み、その延長線上にいまの私たちの働き方や暮らしがある。農業の重労働に縛られていく人類の姿は、便利さと引き換えに忙しさから抜け出せない現代とも重なるところがあって、読みながら妙に静かに納得しました。 日々の暮らしの背景をもう少し丁寧に理解したい人、世界史が苦手でも「人がなぜこう動いてきたのか」を知りたい人には特にしっくりくる一冊だと思います。自分の食卓や仕事の見え方が、ほんの少しですが変わりました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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