
完全改訂版 バイリンガル教育の方法ー12歳までに親と教師ができること アルク選書シリーズ
中島 和子
この本について
子どもが複数の言語に囲まれて育つとき、「どこまで母語を保てばいいのか」「英語ばかり強くなって、日本語が細くなるんじゃないか」と、不安だけが先に立つことがあります。僕もまさにそのタイプで、目の前で言葉を探しながら黙り込む子どもを見るたびに、何が正解なのか分からなくなっていました。 この本は、そんな“霧の中を歩いている感じ”を少しずつ晴らしてくれます。母語の読解力が第二言語の学びを下支えすること、読み聞かせや視写のような小さな習慣が言語の土台をゆっくり育てていくこと、そして急激な環境変化は子どもの心に負荷をかけること。どれも当たり前と言えばそうなんですが、実際に日々の生活に落とすと見えてくるものが違いました。「今日は学校どうだった?」と聞いて返ってこない沈黙に、どう向き合えばいいのかまで書かれているのがありがたいところです。 便利な教材より、家で過ごす15分の読み聞かせの方が効いてくる。親の態度や会話の“質”が、子どもの認知の伸びに影響する。そんな現実的な視点が続くので、読んでいて身構える感じがありません。親として完璧である必要はなく、接点を丁寧に積み重ねることの大事さだけが静かに伝わってきます。 多言語環境で子どもを育てていて、「母語と英語、どちらも中途半端にならないか不安」という人には特に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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