
儲かるSDGsーー危機を乗り越えるための経営戦略
三科 公孝
この本について
最近、「社会にいいことをしても、結局ビジネスとしては回らないんじゃないか」とか、「SDGsって結局きれいごとなのでは」といったモヤモヤを抱えている人、多い気がします。自分もそうで、興味はあるのに“どうやって収益とつなぐのか”の部分だけがずっと霧のままでした。 この本が面白いのは、SDGsを特別な活動として扱うのではなく、事業そのものの流れを少しずらすことで収益と社会貢献が自然に噛み合う瞬間を、現場レベルで描いているところです。たとえば「貢献するから儲かる」という逆転の視点は意識していないと見落としがちですが、著者はそこに至るまでの社会情勢や、ターゲットをどこに絞るかという具体的な思考のプロセスまで書いてくれています。台湾を狙った観光施策の話も、単なる成功談ではなく、なぜ近距離なのか、なぜ今なのかといった“考え方”が筋として見えるのがありがたいところでした。 読んでみて感じたのは、SDGsを掲げること自体よりも、「どの課題に、どんな形で関わると事業として無理がないのか」を言語化する手がかりになる本だということです。過剰に理想を追う必要もないし、儲けを否定する必要もない。その間のリアルなラインを探したい人にはちょうどいい距離感だと思います。 特に、社会性とビジネスをどう橋渡しすればいいのか迷っている人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
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