
古代メソポタミア全史 シュメル、バビロニアからサーサーン朝ペルシアまで (中公新書)
小林登志子
この本について
歴史の本を読んでも、年代や地名がごちゃついて「結局、何がどうつながってるんだっけ…」という感覚、よくありませんか。自分もメソポタミアあたりになるといつも迷子になっていたのですが、この本を読んでようやく地図が頭に定着しました。理解したというより、霧が一段晴れた感じに近いです。 刺さったのは、まず都市や文字が生まれた理由がすごく具体的に描かれているところです。ウルクで物が行き交いすぎた結果、記録のためにトークンが発明され、それが文字になっていく流れを読むと「文明って、必要に追われて形になるんだな」と腹に落ちます。また、アッシリアとバビロニアの北南問題が、現代イラクの宗派対立にまでつながっていると知ると、歴史が一度きりの話ではなく「今の延長線」だと思えるようになりました。 そして、戦車や騎兵の発展、シュメル語が死語になっても学校で教えられていたことなど、人と社会の工夫がどう継承されていくかが淡々と示されていて、妙に元気が出ます。何千年単位で見ると、私たちの悩みも「連続の中のひとコマ」なのだと感じられるからです。 過去の出来事を「流れ」で理解したい人に向いています。歴史が苦手でも、生活の延長として読める一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの55%が集中しています。
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