
教養としての「地政学」入門
出口治明
新潮社 / 2021-02
この本について
国際ニュースを見るたびに「背景がよく分からないまま流されてる気がする…」というモヤモヤ、けっこう多いですよね。歴史も地図も一応わかるのに、国同士の動きになると急に霧がかかったようになる感じ。僕も同じで、目の前の出来事を“その場の価値観”だけで判断しては迷子になっていました。 この本が助けてくれたのは、国の行動にはちゃんと“地理に根ざした理由”があるんだと腹落ちできたことです。日本が周囲すべてと火種を抱えやすいのも、資源が限られる国が外に向かうのも、どこかの国が暴走しやすい条件を抱えやすいのも、地図を広げて見れば「そりゃそうか」と腑に落ちる。地政学って難しそうに聞こえますが、本書は「人間がどこに住み、どう生きようとしてきたか」という視点から丁寧にほどいてくれるので、むしろ生活感のある学びでした。 特に響いたのは、地政学が“戦争の学問”ではなく、「その場所で平和に生きるために何ができるか」を考える営みだと繰り返し語られていたところです。自分が今いる環境をどう読むか、会社や地域の事情をどう捉えるかにも応用できて、思っていた以上に日常に近い学問だと感じました。 世界の動きを“物語”ではなく“現実”として捉えたい人に刺さる一冊です。
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