
管理職3年目の教科書―マネジャー不要時代のリーダー論
櫻田 毅
東洋経済新報社 / 2021-04-16
この本について
管理職になって数年たつと、「自分では普通にできることが、なぜ部下にはできないんだろう」とつい思ってしまう場面が増えます。私自身もそこでよくつまずきました。専門性があるほど、無意識に自分基準でものを見てしまうんですよね。著者が言う「対比誤差」は、まさにあのとき感じていたモヤモヤの正体でした。 この本が助けになるのは、精神論ではなく“現場で起きているズレ”を具体的に言語化してくれるところです。たとえば、専門性を保ちながらマネジメントに時間を割くための働き方や、プレーヤーとしての腕がなまることへの危機感、さらにチームの頂点人材をどう引き上げて時間をつくるかなど、管理職が日常で直面する細かい現実に寄り添っています。読みながら、自分の中で「どこからやり直せばいいのか」が少しずつ見えてくる感覚がありました。 特に刺さったのは、外の世界を見て自分の実力を相対化する姿勢です。部下の課題ばかり目につくときほど、自分自身の専門性や視野が固まってきているサインかもしれません。この本はそこを責めるのではなく、「一緒に整えていこう」という距離感で書かれているのが読みやすいです。 管理職3年目あたりで、プレーヤーとマネジメントの両立に悩んでいる人にはちょうどいい一冊だと思います。
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