
新世紀のコミュニズムへ 資本主義の内からの脱出 (NHK出版新書)
大澤 真幸
NHK出版 / 2021-04-12
この本について
ふだん仕事や生活の中で、「このまま資本主義のゲームに乗り続けるしかないのかな」とぼんやり感じることがあります。環境や社会の破局を前にしながら、どこかで“手放せない仕組み”に縛られている感覚。正しさは分かるのに、現実的な選択肢として想像できない。そのギャップにモヤッとしたまま過ごしてしまうことが多いです。 大澤真幸『新世紀のコミュニズムへ』が効いてくるのは、この「想像できない」という壁そのものを扱っているところです。読者が保存していた抜粋にもあるように、本書は「未来の他者をどれだけリアルに感じられるか」を軸に、資本主義の内側から“第五ステージ”の認知へ向かう可能性を探っています。そして「魅力の欠けた思想では人は動かない」という冷静な視点や、「国家の媒介を外したときに何が見えるのか」という具体的な検討が、抽象論で終わらない地に足のついた読み味になっています。読みながら、自分の自由観や「選択肢は与えられるもの」という前提が静かに揺さぶられました。 現実にすぐ適用できる処方箋というより、「不可能だと思っていた地点に、実は小さな入り口があるのかもしれない」と思わせてくれる本です。今の制度の中で立ち止まっている人にほど刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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