
小説読解入門 『ミドルマーチ』教養講義 (中公新書)
廣野由美子
この本について
小説を読んでいて、「面白いのに、どこをどう味わえばいいのかよく分からないまま読み終えてしまう」みたいな感覚、けっこうあると思うんです。ストーリーは追えるけれど、作者がどんな仕掛けを置いていて、どこで自分の読みが深まるのかがつかめない。自分もずっとそのあたりがぼんやりしていました。 この本は、そのモヤモヤを無理に“文学的に”説明しようとはしません。むしろ、ストーリーとプロットの違いみたいな、読者が直感的に引っかかるポイントから丁寧にほどいてくれる感じがあります。「なぜ?」と問う時間が伸びるとサスペンスになる、といった構造の話が、読書体験の裏側を静かに照らしてくれるんです。さらに『ミドルマーチ』の語り手が物語にどう介入しているかを追うくだりは、視点が変わるだけで一冊の見え方がどれほど違うかを実感させてくれます。教養とか文学論と聞くと構えがちですが、この本は“抽象を押しつけない”ところがありがたい。 読んだあとで、小説を開くときの姿勢が少しだけ変わりました。出来事を時間順に追うだけではなく、どんな並べ方をされているのか、なぜ今この場面なのか、そういう問いを自然に立てられるようになる。物語を通して人間の複雑さに触れる、という当たり前のようで難しい体験を、自分の中に結びつけやすくしてくれる一冊です。 小説を「ちゃんと読めている気がしない」と感じている人に、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの39%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




