
図解 人類の進化 猿人から原人、旧人、現生人類へ (ブルーバックス)
斎藤成也、海部陽介、米田穣、隅山健太
講談社 / 2021-11-18
この本について
日常の中で、自分がどこから来たのかとか、人間という存在をどう捉えればいいのか、ふと立ち止まってしまうことがあります。仕事に追われていると余計に、自分という個体の小ささばかり気になってしまうというか。でも、そんなときに視点をぐっと引き上げてくれる本に出会えると、肩の力が抜けたりします。 『図解 人類の進化』はまさにそのタイプで、壮大なテーマを扱っているのに、読んでいると不思議と今の自分の立ち位置が少しだけ見えやすくなる本でした。ビタミンCを自前で作る必要がなくなったから遺伝子が働かなくなった話とか、進化の大半は「ただ変化が消え去るだけ」という保守的な仕組みだとか、こういう具体的な事例が積み重なることで、人間が特別だけれど特別すぎない存在だと実感できます。農耕が始まったことで環境への向き合い方が変わったり、外見の違いがほとんど「環境への適応」にすぎないことも、日常のモヤモヤをそっとほどいてくれます。 自分たちが今日ここで生きていることが、偶然と積み重ねの中にあるという事実を、感情を煽らず淡々と示してくれる。だからこそ、目の前の悩みも「長い流れの中の一要素」として扱えるようになる感覚がありました。人間観をアップデートしたい人に刺さる本だと思います。
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