
ペルソナ 脳に潜む闇 (講談社現代新書)
中野信子
講談社 / 2020-10-21
この本について
「世間から見た成功と、自分の満足って全然一致しないな」とか、「自分の選んだ生き方がこれでいいのか分からないまま毎日が進んでいく」とか、そんなモヤモヤを抱えたまま働いている人は多いと思います。僕自身、他人の基準に寄せてしまう癖が抜けずにしんどくなることがあって、それを言語化できないまま放置してきました。 『ペルソナ 脳に潜む闇』は、そんな“正体の分からない息苦しさ”に対して、脳の仕組みや社会の背景を手がかりに「なぜそう感じるのか」を落ち着いて説明してくれます。たとえば、世間の基準に合わせすぎてしまうのは、良心や自意識を司る脳の領域が常に活動しているからだと知ると、単なる性格じゃなく構造の話なんだと分かって少し楽になります。また、努力すれば何でも乗り越えられるという物語が機能しにくい時代に、無理に元気づけるのではなく、「満足度の軸を自分側に戻していい」と現実的に示してくれるのも安心できました。親子関係や生育環境がいまの自分にどう影響しているのかについても、突き放した説明ではなく、感情のしつこさまで含めて扱われているのがありがたいところです。 他人の声が大きく聞こえすぎて自分の基準を見失いがちな人には、とくに静かに刺さる本だと思います。自分がなぜこう感じてしまうのかを、責めるでもなく甘やかすでもなく、淡々と整理してくれる一冊でした。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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