
炎上するバカさせるバカ ~負のネット言論史~(小学館新書)
中川淳一郎
小学館 / 2021-11-30
この本について
ネットを見ていると、声が大きい人の意見が「世の中の総意」みたいに扱われてしまう瞬間がありますよね。自分の感覚とニュースの論調がずれるたびに、何が本当なのかよく分からなくなる。僕自身もその違和感を抱えたまま過ごしてきました。 この本が効くのは、まさにそのズレの正体を、数字と具体例で淡々と見せてくれるところです。例えば、辞退を求める人たちのツイート数が、応援よりも一人当たり何倍も多いこと。反対派の平均投稿数が賛成派の数倍に跳ね上がっていたこと。つまり、ネットの空気は「多くの人が言っている」ように見えて、実際はごく少数の頑張りすぎな人たちによって作られているという事実が見えてきます。これを知るだけで、炎上や論争に引っ張られすぎず、距離の取り方が変わるはずです。 もう一つ大きかったのは、ネットには「アンチも客になる」という構造が初めから組み込まれている、という視点です。メディアがその盛り上がりを利用して実態以上に大きく報じてしまう流れも含めて、ネット世論の見え方が急に立体的になります。自分が何かを発信するとき、必要以上に萎縮しなくていい理由にもつながります。 ネットの空気に振り回されやすい人、もしくは「自分の感覚がおかしいのかも」と悩んだ経験がある人には特に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの75%が集中しています。
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