
個別最適な学びと協働的な学び
奈須正裕
北大路書房 / 20231124
この本について
授業がクラスの大多数に合わせて進んでいく中で、「あの子は今どこを歩いているんだろう」とか、「協働って言うけれど、そもそも一人で学ぶ力が育っていない気がする…」みたいなモヤモヤを抱えたまま日々が過ぎていくこと、ありますよね。私もずっと同じところで引っかかっていました。 この本がよかったのは、“個別最適”と“協働”をどちらかに振れずに語っているところです。たとえば、教師から見れば遠回りに見える子どもの学び方に、まず寄り添うという視点。その筋道でしか歩けない子がいる、という当たり前だけど忘れがちな事実を突きつけられます。また、子どもが主体的になれない背景を「情報が共有されていないから」と捉える話もリアルで、授業の設計そのものを見直すきっかけになります。さらに、個別で深まった学びを協働に還元し、また個別に戻していく往復運動の必要性など、実践をどう積み重ねればいいかが具体的に描かれています。 結局のところ、この本は“現場の理想論”ではなく、子どもが今ここで何に困っているかを丁寧に拾い直すための視点をくれます。授業づくりに行き詰まりを感じている人や、「全体の学び」と「一人の学び」の折り合いがつかないと感じている人には、かなり刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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