
社会に出るあなたに伝えたい なぜ、いま思考力が必要なのか? (講談社+α新書)
池上彰
この本について
社会に出てしばらく経つと、「これって正解あるの?」「自分の判断って浅いのかも…」みたいな、言葉にしづらいモヤモヤにぶつかることが増えます。仕事の場でも、何を基準に考えればいいのか分からず、目の前のタスクをこなすだけになってしまう瞬間ってありますよね。 この本が刺さっている人の抜粋を見ていると、共通しているのは「答え探しではなく、問いを立てるところから逃げない」という視点でした。学校では“正解のある問題”に慣れすぎたけれど、現実は正解がない前提で進むことの方が多い。だからこそ、「これはそもそもどんな問いなのか」「条件は変えられるのか」と自分に問い返す習慣が、行き詰まりを少しずつほどいていくんだと思います。 また、宇宙開発や外交の話が出てくるのですが、そこでも共通しているのは「不確実性にどう向き合うか」。失敗を前提にプランBを用意する姿勢や、作用・反作用の力学を踏まえて状況を読む姿勢は、日常の仕事にもそのまま置き換えられます。部下に自由に意見を言わせる環境づくりや、異動で試される場面の話も、“正しい答え”が分からない状況でどう判断するかを考えさせられる部分でした。 正解がない状況で足が止まりがちな人、自分の考えを深めるきっかけが欲しい人にとって、この本は「思い込みをほどきながら前に進むための視点」を静かにくれる一冊だと思います。
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