
私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化 (ちくまプリマー新書)
鈴木宏昭
この本について
仕事で新しいことを学んでも、翌週にはうまく使えないまま消えていく感じがあったり、そもそも「何が問題なのか」さえ曖昧なまま手を動かしてしまうこと、けっこうありますよね。自分もずっとその繰り返しで、学ぶってなんなんだろう…とモヤモヤしていました。 この本は、そのモヤモヤを一気に整理してくれたというより、「学びってこういうふうに動いていたのか」と視点をひっくり返してくれる感じがあります。例えば、知識は教えられただけでは定着しないという話。どこで使うのか、他の経験とどう結びつくのか、自分の中で“扱える形”に変えていく過程があって、そこで初めて知識になる。言われてみれば当たり前なのに、仕事だとついチェックリストで安心してしまうあの感じに説明がつくのが面白いんです。 もうひとつ刺さったのは「問題は最初から存在しない」という部分。困っている状態と、操作可能な問題は別物で、自分で“扱える形”に変形しない限り前に進まない。正解のない仕事でずっとつかえていた理由が腑に落ちました。さらに、多様な試行や揺らぎがひらめきを支えるという話も、日常の「一度やり方を固めると抜け出せない」感覚とつながっていて妙にリアルです。 決めつけずに、でも現場の実感に寄り添ってくれる本です。正解のない領域でもがいている人にとくに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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