
今を生きる思想 宇沢弘文 新たなる資本主義の道を求めて (講談社現代新書100)
佐々木実、宇沢弘文
講談社 / 2022-10-20
この本について
仕事の意思決定をしていると、「この方向で本当にいいのか」とか「数字だけ追っていても何か大事なものが欠けてないか」といったモヤモヤが出てきませんか。僕自身、経営や組織の話題に触れるたびにその感覚が強くなっていて、正しさの基準が揺らぐ瞬間がよくあります。 この本は、そうした迷いに対して派手な解決策を提示するわけではないのですが、視点の置き場所を静かにずらしてくれます。たとえば、世界の大企業が「株主だけを優先するやり方」から離れつつある流れを紹介しつつ、そこで語られている理屈の裏に何があるのかを丁寧に解いてくれる。単なる用語の解説ではなく、思想としてどう積み上がってきたのかを追うことで、ニュースの言葉が自分の判断軸とつながっていきます。また、宇沢弘文がなぜ経済学を通して社会の在り方まで考えようとしたのか、その背景にある時代や経験が描かれていて、今の仕事や生活で感じる違和感を別の角度から照らしてくれます。 読み終えると、「自分が何に敏感でいたいのか」「どこまでを“成果”と呼ぶのか」を少し落ち着いて考えられるようになります。市場か政治かという単純な二択ではなく、そのあいだにある現実の複雑さを扱いたい人に向いていると思います。 特に、経営や政策の言葉を聞くたびにモヤッとするけれど、派手なスローガンではなく地に足のついた考え方を探している人に刺さる本です。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの47%が集中しています。
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