
超解読! はじめてのフッサール『現象学の理念』 (講談社現代新書)
竹田青嗣
講談社 / 2012-08-17
この本について
日々いろんな情報に触れていると、「自分はいま、世界をちゃんと見えているんだろうか…」みたいな妙な不安がふと湧くことがあります。仕事でも人間関係でも、同じ出来事でも人によって解釈がまったく違うとき、そもそも“認識って何なんだろう”というところで立ち止まりたくなる瞬間があると思うんです。 この本が面白いのは、そういうモヤモヤを大げさな哲学論争ではなく、「そもそも確実だと言えるのはどこまでか」という足元から考え直させてくれるところです。たとえば、自然科学では客観性が成立するのに、人文科学では成立しづらい理由を“主‐客の一致はそもそも不可能”という前提に置き直して説明するあたりは、日常の理解のズレにもそのままつながる感覚があります。また、対象が“客観的にある”と私たちが信じてしまう条件を、主観的な確信と間主観的な確信という二段階で整理してくれるので、「なぜ自分はそう思うのか」を落ち着いて辿れるようになるのも大きいです。 フッサールの現象学というと難しそうですが、この本では「内在に立ち返ることで、認識がどう成り立っているかを自分で確認できる」という姿勢のほうが前に出ていて、哲学を学ぶというより“自分の見え方の癖を整える”感覚に近いかもしれません。世界の捉え方が揺らぎやすい人や、解釈のズレでよく疲れてしまう人には、とくに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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