
友情を哲学する~七人の哲学者たちの友情観~ (光文社新書)
戸谷 洋志
作品社 / 2018-04-25
この本について
友達って、何をもって「友達」と言えるのか。大人になるにつれ、その基準があやふやになっていく感覚がありませんか。仲はいいけど本音は言えないとか、距離を置いたら関係が消えそうで怖いとか。自分のほうが相手に依存している気がして、ふと不安になる瞬間もあると思います。 『友情を哲学する』は、そんな曖昧さそのものに正面から向き合う一冊でした。読んでいて刺さったのは、「友情は管理されない関係である」という視点と、「本音を言えることは幸福の条件である」というところ。どちらも当たり前に聞こえるのに、実際はできていない場面が多いんですよね。さらに、依存が必ずしも悪ではなく、人の善を開く健全な依存もあるという話は、自分の関係性を見つめ直すきっかけになりました。 この本が効くのは、友情を“感情的なつながり”だけで説明しようとしてモヤモヤしていたときです。哲学者たちの視点を借りることで、友達に何を求めているのか、どこまで踏み込んでいいのか、自分の中の基準が少し整っていきます。死んだ友達を愛せるかという極端な問いまで出てくるのに、けっして突飛ではなく、自分の現実に引きつけて読めるのが面白いところです。 友達に期待しすぎてしまう人、逆に距離を取りすぎてしまう人には特に刺さると思います。関係のかたちを変えるというより、いまの自分の向き合い方を言語化してくれる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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