
人を「惹きつける」話し方――口下手でも人見知りでもあがり症でも人生が変わる
佐藤 政樹
President Inc / 2023-03-16
この本について
人前で話すとき、「ちゃんと伝わってる気がしない」「気持ちはあるのに言葉が浮つく」と感じることってありますよね。僕も仕事の場で同じようにもやもやしてきた側で、いまだに緊張に振り回される日があります。そんな中で、この本は“技術より前にある根本”を思い出させてくれました。 特に効いたのは、まず自分に「なんのためにここにいて、なぜ話すのか」を問い直す視点です。これを曖昧にしたまま話すと、どうしても頭で組み立てた言葉ばかりになって、相手に届かないんですよね。逆に、腹の底で実感できる理由を持ったときだけ、自分らしさが自然とにじんでくる。著者が言う「腹のポジション」という感覚は、抽象論じゃなく、実体験のストックを丁寧に見つめ直すところから始まるというのも腑に落ちました。 もうひとつ印象的だったのは、緊張との向き合い方です。見られている意識に飲まれると身体が固まる。でも、相手の表情や反応を“見る側”に軸を移すだけで、あの悪い緊張が和らぐ。劇団四季での「ゼロ幕」の話も、僕自身の仕事の場面にそのまま置き換えられるくらい実感がありました。 話すのが得意じゃない人ほど、無理にうまく見せようとして余計に伝わらなくなる。そういう経験をしてきた人にこそ、この本は静かに刺さると思います。自分を変えるというより、「等身大のまま伝えられる状態」に戻す本でした。
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