
アンビシャス 北海道にボールパークを創った男たち (文春e-book)
鈴木 忠平
この本について
仕事でもプライベートでも、大きな決断を前にすると足が止まることがあります。正しい選択肢が分からないとか、自分の見ている未来が本当に実現しうるのか、とか。頭では前に進みたいのに、具体的な絵が描けず立ちすくむ感じ、けっこう共通の悩みだと思います。 『アンビシャス』を読んでいると、そのモヤモヤが少しだけほぐれます。彼らも同じように迷いながら動いていて、特に印象的だったのは「まず想像できる形にまで落とし込む」という姿勢でした。油粘土でスタジアムをつくったり、まだ見ぬボールパークを頭の中で何度も見渡したり。できるか分からない挑戦ほど、先に“見えるようにしてしまう”ことで一歩が変わるんだと気づかされます。また、どこでやるかより誰とやるか、衝突してもすれ違わない関係性があるからこそ話が前に進む場面も多くて、目の前の人間関係の扱い方にもヒントがありました。トップの役割や視点の置き方についても、現場の描写を通じてじわっと伝わってきます。 きれいごとではなく、薄い氷の上を踏みながら前に進んだ人たちの話なので、読んでいて自分の仕事にそのまま持ち帰れる感覚がある本でした。特に「具体的に未来を思い描くのがどうしても苦手な人」に刺さると思います。
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