
男性育休の社会学
中里英樹
さいはて社 / 20230331
この本について
仕事と家庭のあいだで揺れていると、頭では「育休をとった方がいい」と思っていても、職場の空気や制度の複雑さを前に足が止まることがあります。自分だけの問題じゃないのに、なぜこんなに悩むのか…と感じてしまうあの感覚、けっこう共通なんだと思います。 『男性育休の社会学』を読むと、そのモヤモヤに少し輪郭が出ます。たとえば「父親の権利」としての育休がまだ十分に浸透していない現状や、制度そのものがどう変わってきたのかが具体的に描かれていて、悩みの根っこが自分の弱さではなく構造側にもあるとわかるのが救いでした。また、ノルウェーやスウェーデンの事例を見ると、孤独な育児が前提になっていない社会のあり方が浮き彫りになって、日本で抱えている違和感の正体がスッと整理されます。さらに、過去の「妻が専業主婦であることを前提とした制度」など、今の働き方とミスマッチを起こしている理由にも触れていて、育児と仕事をどう組み立てるか考えるヒントになります。 自分の育休について迷っている人はもちろん、「なぜこんなに育休が取りづらい空気が続くのか」を少しちゃんと理解したい人にも響くと思います。自分の選択を考えるときに、感情だけでなく背景の仕組みまで見えてくる本でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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