
サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術
堀埜一成
この本について
仕事をしていると、つい周りの動きを気にしてしまって、自分の判断がぶれるときがあります。競合はどうしているのか、他社はどんな施策を打っているのか…。見ているつもりが、いつの間にか引っ張られてしまう。そういう感覚、けっこうあると思います。 この本は、そんな迷いに対して「目線をどこに置くか」というすごくシンプルなことを突きつけてきます。サイゼリヤが“競合を見ない”という話は有名ですが、読んでみると単なる精神論ではなく、工場での技術の文書化や、原価計算の仕組みづくり、店舗運営の判断を店長に委ねる設計など、目線をお客さまに固定するための“現場の構造”が徹底されているんです。視点の話をしているようで、実は仕組みの話になっているところが腹落ちします。 個人的に刺さったのは、広告費を使わないかわりに原価率を上げるという考え方で、「売り方の工夫より、商品そのものにお金を戻す」という姿勢が一貫しているところでした。あと、愚痴の多い社員をあえてその部署に移す話や、店長がその場で全部決める構造など、「どう動かすか」より「どう動ける状態をつくるか」に重心があるのも印象的です。 自分の判断軸を整えたい人、組織や事業の“当たり前”に引っ張られがちな人には、静かに効く一冊だと思います。
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