
日ソ戦争 帝国日本最後の戦い (中公新書)
麻田雅文
この本について
戦争の本って「歴史の大きな流れ」の話になりがちですが、読んでいる側のモヤモヤはもっと手前にあって、例えば自分の職場や組織で、判断が遅れたり、現場に情報が降りてこなかったり、誰も責任を取りきれなかったり……ああいう空気がどうして生まれるのかを知りたい、という感覚じゃないでしょうか。僕もまさにそこに悩んでいて、この本を読むと、極端な状況では何が起こるのかが立体的に見えてきます。 日ソ戦争という“最後の崩壊局面”を追う本なのですが、抽象論ではなく、民間人が後回しにされていく瞬間や、情報が隠されて現場が誤った前提で動かされる構図、政治と軍事を束ねる役割が不在だったときの破綻など、読んでいて現代の組織の弱点と重なるところが多いです。自分も仕事で「なぜ現場にだけ負担が寄るのか」と悩んでいた時期があって、そういう構造的な歪みが歴史の中でどう露出したかを見ることで、少し引いた視点が持てました。 もう一つ強く残ったのは、当事者の感情の細部です。引き揚げを支えた人たちの犠牲や、報復を恐れる心理、あるいは「ソ連なら中立条約の情義がある」という希望にすがった感覚など、後世からなら「読み違いだ」と言えることが、当時の人には必死の判断だった。こういう“その場にいたら自分も同じ判断をしてしまったかもしれない”という距離感が、この本の大事なところだと思います。 歴史の判断ミスを笑うより、「自分の毎日の判断のズレ」を見つめ直したい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




