
生きづらい時代のキャリアデザインの教科書 (日本経済新聞出版)
大垣尚司
日経BP / 2024-08-30
この本について
最近、「頑張っているのに報われている実感がない」とか、「会社のルールに合わせていたら、いつの間にか自分の感覚が鈍ってきた気がする」という話をよく聞きます。僕自身も、組織の空気に流されて気力が削られていく感じにモヤっとすることがあって、その正体がよくつかめませんでした。 この本は、そういう“うっすらしんどい”の理由を、経済や組織の構造から丁寧に言語化してくれます。たとえば、成長していない社会で「成長しているように見せる」仕組みがどう格差を広げるのかとか、ジョブ型が形骸化してギスギス感だけが増えるのはなぜなのかとか、普段説明されない裏側がちゃんと書かれていて、自分の感覚が正しかったんだとほっとしました。そして、ただの社会批判で終わらず、昨日の自分と今日の自分だけを比べる「強気」の発想や、仕事を職人のように磨く姿勢にどう戻っていくかまで踏み込んでくれます。 特に、「組織にコミットしない分、自分を磨く厳しさは増える。でもその方が精神的に自然」という視点は、会社の評価軸に振り回されていた僕にはかなり腑に落ちました。独立を考える人向けに、なぜ自分がその仕事でうまくいくのかを一言で説明できるか、という話も実践的です。 会社にいるのがしんどいけど「逃げたい」だけでは片付けたくない人、今の働き方に違和感がある人には静かに刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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