
有名企業からの脱出 あなたの仕事人生が〝手遅れ〟になる前に (幻冬舎単行本)
冨山和彦
この本について
会社にいると、ときどき自分でも気づかないうちに「この組織の常識=社会の常識」みたいな空気に巻き取られることがあります。会議での軋轢に疲れたり、変化に対して腰が引けたり、周りの動きを見ながら自分の行動を決めてしまったり。頭ではまずいと思っていても、長く同じ共同体にいるほど客観性が薄れていくんですよね。 この本が刺さるのは、そんな“内部にいすぎて見えなくなっていたもの”を一度外側から照らし直してくれるところです。例えば、日本の組織がどれだけムラ社会的な行動パターンに縛られているかを、生々しい事例で示してくれる。あるいは、共同体が膨張し過ぎると人を殺す、という人類史レベルの視点で、なぜ大企業の硬直が起きるのかが腑に落ちてくる。そして、外に出た経験がある人がなぜ強いのか、メタ認知をどう取り戻すのか、具体的な判断基準として語られるのがありがたいんです。単に「会社を辞めろ」と煽る本ではなく、今の場所に残るにしても、自分の目を曇らせないための“小さな外部”をどう持つかという話がしっかりある。 特に、組織の中で「なんとなく息苦しいけど、何が原因かは言語化できていない人」に届くと思います。自分の感覚が間違っていなかったとわかるし、これからの二十年をどう働くかを、現実的な温度で考えられるようになるはずです。
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