
パリの国連で夢を食う。 (幻冬舎文庫)
川内有緒
この本について
仕事でも人生でも、「このまま今いる場所にいていいのか」と考え込む瞬間ってありますよね。新しい環境に飛び込みたい気持ちはあるのに、実際に動くとなると、自分がどれだけ通用するのか不安になる。しかも周りはつながりだらけなのに、自分だけ孤立しているような気もしてくる。そういう時に、この本の抜粋がやたら保存されている理由がよくわかります。 一人でパリに降り立った著者が、寂しさよりも「ここからまた始められる」という軽い高揚を感じる場面は、環境が変わる恐怖より、変わった後の自分への期待のほうが少しだけ勝つ瞬間を思い出させます。また、国連という巨大な組織の裏側が淡々と描かれていて、夢を見せるのではなく、現実の働き方やキャリアの積み上げ方をそのまま見せてくれるのも特徴です。専門性を磨くだけではなく、とにかく目の前の仕事を覚えていくことで道が開ける感じが、妙に現実的で勇気が出ます。 もうひとつ、異文化の中で「全然わからないけど、とにかく踏み込んでみる」著者の姿勢がいいんですよね。乾杯の時に目を合わせないと七年間ひどいセックスしかできない、なんて話を真顔で教えてくる同僚とのやりとりに笑いつつ、自分の思い込みがふっと外れる瞬間ってこういう時に起きるんだよな、と感じます。 一歩踏み出したいけど、自分の実力にも環境にもまだ確信が持てない人に刺さる一冊です。私自身、迷ったときに読むと「まず動いてみてから考えよう」と少しだけ背中を押されます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
読書の順序
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