
事件記者、保育士になる
緒方健二
CEメディアハウス / 2024-12-23
この本について
子どもの支援や教育のニュースを見るたびに、胸のどこかに引っかかりが残ることがあります。自分に何ができるのか、そもそも「理解している」と言えるほど現場のことを知らないのでは…と。そんなモヤモヤを抱えている人に、この本は思ったより静かに効いてきます。 元・事件記者が45歳で保育士を目指すという一見突飛な挑戦なのですが、読んでいると「子どもを守りたい」という気持ちと現場の現実のあいだにあるギャップが、あまりに当たり前の言葉で語られていて背筋が伸びます。虐待件数の増加や支援の遅れといった数字だけでは掴めない“子どもを取り巻く環境”が、取材者としての視点と学生としての視点の両方から見えてきます。遊びの重要性や、実習現場でのちょっとした姿勢の意味など、一見小さな行動が子どもの安全や成長につながっていると実感できる場面も多いです。 そして何より、自分の価値観を押し付けてしまいそうになる瞬間の怖さや、学び直すことの情けなさも包み隠さず書かれていて、「大人が完璧じゃなくても、踏みとどまれる方法はある」と教えてくれる本でした。子どもに関わる仕事じゃなくても、誰かを支える立場にいる人なら、どこかで必ず刺さるはずです。 子どもに何が起きているのか、距離を取りながらも本気で知りたい人に。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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