
就職氷河期世代の経済学
永濱利廣
日本能率協会マネジメントセンター / 2024-12-27
この本について
将来のお金のことを考えると、なんとなく落ち着かない時があります。自分の努力とは別のところで、人生の前提が決まってしまったような感覚というか。特に氷河期世代の方だと、「あの時代に新卒だった」というだけで今の年金や資産形成まで影響していると聞くと、なんとも言えない気持ちになります。 この本は、そのモヤモヤを「気のせい」にせず、実際に何が起きていたのかをデータと歴史の流れで見せてくれます。年金がなぜここまで低く出やすいのか、当時の採用抑制がどれほど極端だったのか、さらにはバブル崩壊の背景まで、一本の線としてつながっていくので、自分の立っている場所が少し冷静に見えるようになります。読みながら「自分のせいだけじゃなかったんだ」と思えたことが、個人的にはいちばん救われました。 そしてもう一つ、この本は「じゃあ、ここからどう動くか」を自分で考えるための土台にもなります。感情論ではなく、構造を知ったうえで生活の選択を組み立てられる感じです。無理な希望を押しつけてこないので、読んだあとに変に疲れません。 特に、氷河期世代としての生きづらさを言語化できないまま抱えている人には静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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