
就職氷河期世代 データで読み解く所得・家族形成・格差 (中公新書)
近藤絢子
この本について
正直、同世代と話していても「自分たちだけ割を食った感じがあるよね」という空気はずっとあります。あの頃の不景気をどう扱えばいいのか、いまの自分のつまずきが“世代ゆえ”なのか“自分の問題”なのかも、線引きが難しいまま残り続けるんですよね。 この本は、そのモヤモヤを「感情論」ではなく「データ」で整理してくれるところがありがたいです。たとえば、氷河期前期と後期で状況が全く違ったこと、正規雇用の少なさや年収の伸び悩みが卒業後15年たっても尾を引いていたこと、逆に家族形成については思われがちなイメージほど世代差がないことなど、体感と数字のズレが一つひとつ見えてきます。自分がどこでつまずきやすい構造にいたのか、逆に何が“世代のせいではない”のかが見えるだけで、変に自分を責めなくてよくなる感覚がありました。 特に刺さったのは、氷河期前期が「梯子を外された世代」、後期は「梯子が最初からなかった世代」という表現です。あの時期を生きた人が抱えた感覚的なショックまで丁寧に拾ってくれるので、ただの統計の話に終わらないんですよね。 自分のキャリアや家族形成の選択を、少し距離を置いて見直したい人に刺さる一冊だと思います。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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