
誰が「お寺」を殺すのか (宝島社新書)
小川寛大
宝島社 / 2025-10-10
この本について
最近、ニュースで「お寺がなくなるかもしれない」という話題を見るたびに、なんとなく胸がざわつくことがあります。自分の生活に直結していないようでいて、いざ家族の葬儀や供養の場面を想像すると、地域の寺が持っている役割の大きさに気づくんですよね。でも、その寺がどうやって成り立っているのかを、ちゃんと知る機会ってほとんどありません。 『誰が「お寺」を殺すのか』は、その曖昧な不安に輪郭を与えてくれる本でした。葬儀費用が下がり続けることで寺の収入源が細り、住職の退職金や年金で運営が持っているような現実が、正直かなり生々しいです。でも、だからこそ「寺ってこういう構造で支えられてきたのか」と視点が一段深くなる。東日本大震災の話のように、ただ収益の話だけで割り切れない僧侶の姿も描かれていて、宗教とお金の関係を単純化せずに考えられるのがありがたかったです。 さらに、妻帯や世襲の歴史、神社が葬儀に参入し始めている動きなど、「宗教界の内側で何が起きているのか」を知ると、ニュースで見かける表面的な議論とは違った見え方になります。自分が何を大事にしたいのか、いざという時にどこに頼るのかを考えるきっかけにもなりました。 地域の寺や宗教の行方にぼんやり不安を感じている人、あるいは「葬儀の常識ってそもそも誰が作ったの?」と感じている人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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