
90歳、男のひとり暮らし(新潮選書)
阿刀田高
新潮社 / 2025-09-25
この本について
年齢を重ねることについて、どこかでずっと構えてしまう瞬間ってないでしょうか。自分はまだ大丈夫と思いながらも、ふとしたときに「この先どうやって軽やかに生きていけばいいんだろう」と立ち止まる。そんなモヤモヤに、阿刀田高さんの『90歳、男のひとり暮らし』は、肩の力を抜いて向き合うきっかけをくれます。 印象的なのは、読者が保存していた抜粋の多くが“老いをどう受け止めるか”ではなく、“どうやって日々を遊ぶか”に触れているところです。源氏物語を五十四帖すべて思い浮かべてみるとか、百人一首を全部思い出してみるとか、折り紙を折るとか。壮大な人生論ではなく、手の届く範囲で、自分の世界を丁寧に広げていく姿に救われるんですよね。年齢を言い訳にせず、でも無理に若さを追わず、好奇心の中に静かに身を置いている感じがする。 それに、老いや死を“自然のサイクル”として語る一方で、世間の人間模様にはしっかりツッコミを入れていたりして、そのバランスも妙にリアルです。悟りきったわけじゃなく、どこか茶目っ気がある。その距離感が、読者の迷いをそのまま肯定してくれるように思います。肩肘張らずに、でもちゃんと自分の時間を生きたい人に刺さるはずです。 大げさに励ましてくる本ではないのに、読み終わると「人生って案外ひらけてるのかもしれない」と思える。そんな一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要







