
生成AI「戦力化」の教科書
松本 勇気
日経BP / 2025-10-24
この本について
生成AIを仕事にどう生かせばいいのか、正直まだ手探りだ…という声をよく聞きます。使えば便利になるのはわかるのに、プロンプトは毎回考えないといけないし、結局どこに適用すれば効果が出るのかもつかみにくい。僕自身も同じところでつまずき続けてきました。 この本が良かったのは、「AIの活用はテクニック論だけでは回らない」という当たり前だけど見落としがちな視点を、業務の具体例と一緒に示してくれるところです。例えば、LLMは毎回記憶喪失の新入社員みたいなものだから、テンプレート管理やワークフロー設計が欠かせないこと。あるいは、文書をただベクトル化して並べても意味がなく、会社として情報の構造を整えないと精度が上がらないこと。こういう“現場で起きるリアルな壁”を丁寧に言語化してくれていて、読んでいて妙に納得がいきました。 特に刺さったのは、「完全自動化より、今より良くなるかで判断する」という期待値の話です。AI導入が進まない職場ほど、このラインが曖昧なまま走り出してしまうことが多いので、ここをきちんと共有すること自体が導入の一歩になる気がします。 自分の現場にAIを入れたいけれど、何から着手すべきか整理しきれない人に届く本だと思います。ここ最近のAI本では、いちばん地に足がついている印象でした。
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