
The Remains of the Day (FF Classics) (English Edition)
Kazuo Ishiguro
Vintage / 2010-07-15
この本について
仕事でも日常でも、気づけば「まあ、自分がやるしかないよな」と思い込み、休むタイミングを逃してしまうことってありますよね。頑張るのが当たり前になりすぎて、誰かに「休んでもいいんじゃないか」と言われても、どこか presumptuous だと感じてしまうようなあの感覚です。 『日の名残り』は、そんな硬さが少しずつほどけていく物語です。主人公が長年の職務の中で積み重ねてきた小さな失敗や、うまく言葉にできなかった気持ち、そしてようやく与えられた “break” の時間。その流れを追っていくと、自分の中にも同じような「気づかない疲れ」や「選ばなかった可能性」が眠っていたことに気づかされます。たとえば、slumber のように深く沈んでいた感情が、旅という小さな expedition を通して少しずつ動き出す。その変化がとても静かで現実的です。 無理に前向きにならなくてもよくて、ただ自分の人生をもう一度そっと点検したい人に刺さる本だと思います。読んでいるうちに、自分の中の「これは言わなくてもいい」「今は立ち止まれない」という癖がどこから来たのか、ぼんやりと見えてくるはずです。
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