
あの演説はなぜ人を動かしたのか (PHP新書)
川上徹也
PHP研究所 / 2009-10-01
この本について
仕事で何かを伝えたいのに、どうも相手の心に届いていない気がすることってありませんか。説明は間違っていないはずなのに、空振りしている感じが続くと、自分の伝え方そのものに自信がなくなってきます。僕もプレゼンや文章で悩んでいたとき、この本を読んで「ああ、足りなかったのは“情報”じゃなくて“物語性”だったのか」と腑に落ちました。 この本が面白いのは、演説という特殊なシーンを題材にしながらも、日常のコミュニケーションにそのまま持ち込める具体性があるところです。たとえば「三本の矢の法則」では、自分の仕事や肩書きにも、志・ブランド・エピソードという三層構造があると整理してくれます。自分が何を目指しているのか、その背景にどんな経験があるのかを一本の線にできたとき、相手がこちらを応援しやすくなる感覚が確かにあるんですよね。 もう一つ刺さったのは、良いストーリーには「欠落」「遠い目標」「葛藤」という人類共通のツボがあるという指摘です。これは演説に限らず、日報でも企画書でも同じで、ただ事実を並べるより、「なぜ自分はこれをやろうとしているのか」「どこに苦戦しているのか」を少しだけ開示するだけで、相手の姿勢が変わる瞬間があります。 自分の仕事に“物語としての筋”を通したい人には、特に刺さると思います。
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