
阿Q正伝
魯迅、井上 紅梅
コルク / 2003-4-4
この本について
仕事でも人間関係でも、気づいたら「自分は間違っていないはずだ」と心の中で強がってしまうことがありますよね。負けたくない気持ちが先に立って、話がどんどんズレていったり、あとで振り返ると結末そのものが曖昧になっていたり。頭では冷静でいたいのに、感情がふっと暴走するあの感じ、僕もよくあります。 『阿Q正伝』を読むと、そのズレがどんなふうに生まれるのかが、少し距離を置いて見えるようになります。たとえば阿Qが「勝った」と思い込むために、相手が虎や鷹のように強い存在であってほしいと願うところ。現実がどうであれ、自分の負けを飲み込まないために物語を作ってしまう姿が、けっして遠い世界の話に思えないんです。また、孔子の言葉として引用される「名前が正しくないと話が脱線する」という一文も、ありがちな誤解や認知のズレをそのまま突いてきます。自分の中で言葉や前提が曖昧なままだと、議論も気持ちの整理もぐちゃっとしてしまう、あの実感に近いと思います。 この小説の効き方は、劇的に人生が変わるタイプのものではなくて、「自分の中で何が起きているのか」を少しだけ冷静に見直すための距離感をくれる、そんな感じです。自分の正しさにこだわってしまうとき、もやっとした終わり方をしてしまう会話の理由を探したいとき、そこで立ち止まるための材料になると思います。自分の感情の動きを客観視したい人には、とくに刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




