
知っておきたい「食」の日本史 (角川ソフィア文庫)
宮崎 正勝
KADOKAWA / 2009-08
この本について
料理をするとき、「当たり前の食材なのに、なぜこうなっているのか」がふと気になって、そのまま調べずに終わることってありませんか。鰹節はなぜあんなに硬いのか、納豆の匂いはなぜ日本人にだけ受け入れられるのか、コーヒーはどうやって日本人の生活に溶け込んだのか。毎日食べているのに、背景はほとんど知らないままです。 この本は、そのモヤモヤをほどよく満たしてくれます。例えば、鰹節が漁師の知恵から生まれて江戸の味を形づくっていった話や、砂糖が薬として扱われていた時代の価値観、あるいはシーザーサラダが禁酒法の副産物だったという意外なルーツ。こういう「へえ」で終わらない歴史の積み重ねを知ると、普段の食卓で自然と視点が変わります。コンニャクがあれだけ手間をかけて作られていたと知ると、ただの脇役に見えなくなるし、醤油や味噌の“濃さ”に土地の事情がにじんでいるのも妙に腑に落ちます。 読みながら、自分の生活の中で「これはどうしてこうなったんだろう」と立ち止まる癖がつくのが、この本のいちばんの効能かもしれません。歴史の話なのに、どこか手触りがあって、台所の風景と地続きになっていく感じがあるんです。 日々の料理や買い物がマンネリに感じてきた人、食べ物への“理解の余白”を広げたい人にしっくりくる一冊だと思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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