
日本人はなにを食べてきたか (角川ソフィア文庫)
原田 信男
この本について
食べ物の好みって、けっこう「自分の感覚が当たり前」と思い込みがちで、地域差や歴史の話になると急に説明できなくなることがあります。なんで日本はここまで米中心なんだろう、なんで肉を避ける価値観が長く続いたんだろう…と考え始めると、ふと足元の文化の成り立ちが気になってくるんですよね。僕自身、北海道・沖縄と本州の距離感をうまく言葉にできず、ずっともやもやしていました。 この本が助かったのは、日本の食を「特殊性」から見るのではなく、東アジアという大きな流れの中に置いてくれるところです。米を“聖”とし肉を“穢れ”とする価値観が、宗教だけでなく社会構造や権力の都合から生まれていたこと。縄文から弥生にかけて北海道・沖縄が米文化圏から外れていった理由。その積み重ねが、現代の食習慣や地域イメージにまで続いていること。こうした説明が、日常の「なぜ?」を静かに回収してくれました。 歴史書というより、「自分が普段食べているものをどう理解するか」を問われている感覚に近いです。自分の当たり前の背景を知りたい人、地域や文化を語るときの根拠をもう少し持ちたい人には特に刺さると思います。食べ物の話から、社会を見る視点が少しだけ広がります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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