
すべては「先送り」でうまくいく
フランク パートノイ and 上原 裕美子
ダイヤモンド社 / 2013-03-28
この本について
やるべきことに手をつけるまでの、あの妙な重たさってありますよね。時間があるはずなのに焦ってしまったり、逆に急ぎの判断ほど勢いで決めてしまったり。自分でも理由がよくわからないまま「また先送りしてるな…」と気づいて落ち込む、そんな循環に心当たりがある人は多いと思います。 この本は、先延ばしを力技で矯正するタイプではなく、「人はそもそも先送りする生き物だよね」という前提に立って、そのうえでどう判断を扱っていくかを教えてくれます。たとえば、アスリートがやっているように、観察→処理→行動の順で“決めるまでの時間をいったん確保する”という考え方。謝罪のタイミングの研究が示すように、「すぐ動くほうが正しい」という思い込みを一度外してみる視点。あるいはチェックリストのように、意図的にスピードを落とすことで判断の質を上げる方法など、具体的なシーンに落ちる話が多いです。 読んでいて感じたのは、「早く決めなきゃ」と「先送りしたらダメ」という二択の外に、もう少し広い選択肢があるんだな、という安心感でした。未来のコストが霧の向こうにあって見えないから人は迷うわけで、その霧の扱い方を知っていれば、行動のタイミングも変わってきます。 自分の判断のクセに振り回されがちな人に、静かに効く一冊だと思います。
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