
NHK「100分de名著」ブックス パスカル パンセ
鹿島 茂
この本について
最近、「これを手に入れれば幸せになれるはず」と思って動いているのに、達成した瞬間にスッと満足が消える…そんな虚しさにハッとすることが増えました。仕事でも私生活でも、気づけば次の目標を自動的に設定して、落ち着く暇がない感じです。たぶん多くの人が、自分でも気づかないまま「気晴らし」を欲して動き続けているんだと思います。 『パスカル パンセ』を読むと、このモヤモヤを少し外側から見られるようになります。たとえば「幸福だと思い込むために熱中する」「自我は他者を通して自分を愛している」などの指摘は、一見厳しいけれど、日常のふとした行動に思い当たる瞬間が多いです。地位が上がるほど自分を見つめる時間が奪われる、という断章は、仕事に追われているときのあの空虚さに妙に重なります。考え続ける存在としての人間をあらためて捉え直すことで、動き続けるしかない毎日にブレーキをかけられる感じがしました。 この本は、思想の専門書というより、「立ち止まるのが苦手な人」にちょうどいい距離感で寄り添う一冊です。完璧な答えを教えてくれるわけではありませんが、考えるための視点は確実に増えます。今、走りっぱなしで自分の気持ちが追いついていない人には、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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