
NHK「100分de名著」ブックス マキャベリ 君主論 NHK「100分de名著」ブックス
武田 好
PHP研究所 / 2010
この本について
仕事でも日常でも、いろんな人の意見に振り回されて、結局「自分はどう動けばいいんだろう」と立ち止まってしまう時があります。慎重にいこうとするほど腰が重くなるし、とはいえ無鉄砲な判断も怖い。僕自身、そんな揺れをずっと抱えてきました。 『君主論』を題材にしたこの本は、いわゆる“処世術”とは少し違います。人間の弱さや利害の動き方を冷静に見つめたうえで、現実の中でどう判断し、どう守り、どう動くかを考えさせられる内容でした。たとえば「全員の意見は聞かない」「決断は自分で下す」という姿勢は、組織の中で迷った時ほど効いてきます。また、平穏な時こそ備えるべきだ、という指摘は、忙しい時だけ焦って準備する自分への嫌なほど確かなカウンターになりました。 もうひとつ印象に残ったのは、「人はいかにあるべきか」ではなく、「実際どう動くか」を基準にする視点です。きれいごとでは前に進めない場面で、どうしても現実を直視しなければならない。その覚悟をゆっくり背中から押されるような読後感があります。 理想論より現実の手触りをつかみたい人、あるいは曖昧なまま決断を先延ばしにしてしまう人には特に刺さると思います。僕も読みながら、自分の弱い部分に何度も苦笑しましたが、だからこそ実務に落とし込みやすい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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