
本屋さんで待ちあわせ
三浦しをん
大和書房 / 2012-10
この本について
仕事の帰り道、急に「自分の世界って思っていたより狭いのかも」とモヤッとする日があります。忙しさに押されて、新しいものに触れる余裕もないまま過ぎていく感じ。そんなときに、この『本屋さんで待ちあわせ』を読むと、少し呼吸が戻るような感覚がありました。 読者が保存していた抜粋を見ていると、特定の作品そのものよりも、「知らなかった本の背景にある世界が広がっていく瞬間」に反応しているように思います。たとえば、魚偏の漢字から広がる言葉の面白さや、戦争や貧困の本を通して見える他者の現実、さらには辞典の使い方まで。三浦しをんさんが紹介する本は、ただ「面白い作品」ではなく、文脈ごと丸ごと差し出してくれる感じがあって、その視点の移動がすごく心地いいんです。 この本が効くのは、世界を押し広げたいけど、気負うと続かない……というときです。重たいテーマの本にも、辞典にも、ミステリにも、同じ距離感で触れていくしをんさんの語り方に、肩の力が抜けます。「知らない本を読む」というより、「誰かと一緒に棚を眺めながら話している」ような感じに近いです。 本選びがマンネリになっている人や、最近ちょっと視野が固まってきた気がする人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
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