戦闘妖精・雪風(改)

戦闘妖精・雪風(改)

神林 長平

早川書房 / 202207

累計読者数4
平均ハイライト数 5.8件/人
star総合評価 36/100
boltライト読書型

この本について

仕事でも人間関係でも、相手の意図を読み違えたまま動いてしまうことってありますよね。自分ではちゃんと見ているつもりでも、そもそも前提そのものを取り違えていた…みたいな、なんとも言えないズレ。最近そういう場面が続いて、少し疲れたときに思い出したのが『戦闘妖精・雪風(改)』でした。 この本はSFなんですが、「見えているのに見ていない」という感覚を、物語の中でかなり生々しく扱います。ジャムの戦闘機は目の前にあるのに、その正体についてはみんな勝手に解釈しているだけ、という描写があって、人間側の思い込みの強さにハッとさせられます。また、相手から見れば人間も意味不明な存在で、黙って見過ごされているだけかもしれない、という視点の転換もおもしろいんですよね。自分の行動や判断が、相手にどう映っているかなんて本当は分からない。それでもやり取りは続いていくという、あの不確かさに妙に救われました。 登場人物たちも万能じゃなくて、迷いながら任務をこなしていく普通の人間です。だからこそ、私たちの日常の戸惑いと地続きに感じられるところがあると思います。見えているものの「意味づけ」に疲れた人に刺さる作品です。

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目次

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