
中学受験の失敗学~志望校全滅には理由(わけ)がある~ (光文社新書)
瀬川 松子
この本について
中学受験って、どこまでいけば「やれている」と言えるのか分からなくなる時があります。模試の数字だけでは判断しきれないし、親の焦りと子どもの疲れが入り混じると、今どこに問題があるのかすら見えなくなる。僕自身もそういう曖昧さに何度も迷ってきました。 この本は、いわゆる成功談ではなく、「なぜ失敗するのか」を丁寧に扱っています。たとえば、復習不足のままスケジュールだけ積み上げていくと、知識が定着しないまま不合格通知が増えていく現実。算数を“暗記の再現”で乗り切ろうとして、途中経過を省略するクセが積み重なる危うさ。さらに、後半日程の学校に上位校崩れの受験生が流れ込むことで、数字以上に厳しくなる場面まで描かれていて、「大丈夫じゃない現実」を具体的に理解できます。読むことで、何が努力で補える部分で、何が構造的に難しいのかが見えてくる感じがあります。 過度に希望を煽る本ではなく、むしろ現実を直視するための道具として働く一冊です。うまくいかなかったケースがここまで言語化されていると、親側が“温情措置”に期待して無謀な受験計画を組んでしまう理由も分かるし、どこで立て直すべきかを冷静に考えられるようになります。 「努力しているのに不安が消えない」「何が危険サインなのか掴めない」そんな人にこそ刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの41%が集中しています。
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