
人口論 (光文社古典新訳文庫)
マルサス and 斉藤 悦則
講談社 / 2019-01-11
この本について
仕事でも日常でも、「がんばっているはずなのに、なぜか状況がよくならない」と感じる瞬間があります。努力すれば前に進むはず…という前提がゆらいだとき、人間社会そのものの仕組みをもう少し深いところから見直したくなることがあります。 『人口論』は、まさにその“前提のほうを揺さぶる”本でした。読者が抜粋している部分を見ると、マルサスが繰り返し語る「人口の増える力」と「食糧生産の限界」という冷たいほどの現実に刺さっているように感じます。たとえば、救貧法が必ずしも貧困を改善しない理由や、名目賃金が上がっても生活は変わらない構造的な理由など、個人の努力ではどうにもならない“土台のゆがみ”がかなり具体的に描かれます。さらに、文明国の歴史が上層階級中心に記録されているために、肝心の変動が見えにくいという指摘も、今の情報環境に妙に重なります。 読みながら、自分の悩みを直接解決するというより、「自分が立っている地面はこういう構造だったのか」と目線が一段変わる感じがありました。社会の流れを長いスパンで考える人ほど効く本です。こんな人に刺さるのは、成長や改善の話に少し疲れつつ、それでも現実を正面から知りたいタイプの人だと思います。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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