
お姫様とジェンダー ――アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門 (ちくま新書)
若桑みどり
この本について
「なんで“ちゃんとしてる女の子”ほど生きづらさを抱えるんだろう」。読者の方と話していても、ここにひっそりモヤモヤしている人は多い気がします。自分の努力や選択とは別のところで、評価軸が勝手に決まっていくような感覚。しかもそれが幼い頃に触れた物語から無意識に入り込んでいたりするから、なおさらやっかいなんですよね。 『お姫様とジェンダー』は、その“入り込み方”をやわらかい語り口でほどいてくれます。例えば、シンデレラの「小さい足」ばかり愛される構造を丁寧に追うと、女性を二分して支配する仕組みまで見えてしまう。あるいは、娘に無条件の愛を求められる母親像がどう女性同士の分断や嫉妬を生むのかを読み進めると、自分がなぜあの場面で苦しかったのか、点と点がつながっていく感覚があります。物語を批判するだけではなく、「じゃあ自分の命綱をどう編み直すのか」という視点まで連れていってくれるのが、この本のありがたいところです。 昔話を否定する話ではなく、そこに埋め込まれた“前提”を一度取り外してみる作業に近いので、重いテーマなのに妙にスッと読めます。プリンセス物語に違和感がある人、自分の選択がどこまで自分のものなのか確かめたい人には、特に刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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