
壇蜜日記 (文春文庫)
壇蜜
文藝春秋 / 2014-10-10
この本について
休みと言えば仕事がないのかと言われたり、誰かに求められた答えを言っただけなのに後で「でしゃばりすぎたか」と落ち込んだり。人との距離の取り方ひとつで、なんとなく気持ちが硬くなる日ってありますよね。僕も同じで、そういう時に自分の感情をうまく扱えずモヤモヤします。 壇蜜さんの『壇蜜日記』は、そういう曖昧な心の揺れを、妙に正直で、やや斜めから見つめる視点で書いています。恋愛の重さに自覚的だったり、匿名の刃に傷つきながらも武器を持たずにいたいと願ったり、ぞんざいに扱われたことを忘れないまま、それでも日常を続けていたり。極端な決めつけはなくて、自分の弱さもずるさもさらっと置いていく感じが、不思議とこちらの緊張をほどいてくれます。 読んでいると、完全に前向きになるわけではないのに、気持ちに少し余裕が戻る瞬間があるんですよね。例えば「釣った魚に餌をやりすぎて殺すような恋愛」という言葉に、過去の自分の過保護さを笑えたり、「一番好きなんて言えない」という迷いに救われたり。感情を整理するというより、いったん肩に乗っていた重さを下ろさせてくれる感じがあります。 自分の弱さを否定しきれない人、うまく生きるより正直に生きる方がしっくりくる人に、静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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