
作詞力 ウケル・イケテル・カシカケル
伊藤 涼
この本について
作詞に限らず、ものを書くときって「自分の引き出しの薄さ」に急に気づいて、手が止まる瞬間がありますよね。経験不足とか才能とか、そういう言葉に逃げたくなるけど、本当は“材料が足りてないだけでは?”と感じることが、自分にもよくあります。 この本が面白いのは、作詞論というより「どうやって材料を集め、どう料理するか」を徹底的に教えてくれるところです。小説を読むことが作詞家の即戦力になると断言してしまう大胆さも、実際にネタ帳の作り方まで踏み込んでいるのも、手を動かすための現実的な助けになるはずです。「バレエをテーマにするために資料を3000円分集めた」という話は、結局のところ“知識は借りていい”という許しにも聞こえました。 もうひとつ刺さったのは、依頼側の事情をきちんと描いてくれている点です。ディレクターのダメ出しが誰かの好みではなく、いろんな立場の意見をまとめた結果だという視点は、コンペで落ちても必要以上に落ち込まなくていい理由として効いてきます。同時に、正解だけでは埋もれるという現実も淡々と語られるので、結局は「自分らしさをどう残すか」が避けて通れなくなる。 書けない日が続いている人、ネタ切れが怖い人、コンペに疲れてしまった人には特に刺さる本だと思います。丁寧に読めば、今日は一行でも書けそうだな、という気持ちが少しだけ戻ってきます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
読書の順序
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